埼玉日記 2019年2月

埼玉日記


2019年2月

10日


ヴァロール・クインテット&ピーノ・ボッツォロ ジョイントコンサート
大下真由さんと井口祐一さんのマンドリュート・デュオで「空想ヂオグラフイ」初演

2日




まったく、すばらしい演奏会でした
ソリストのみなさん、この演奏会のために集まってくれたソネットプロジェクトマンドリンオーケストラのみなさん、ほんとうに、ありがとう
そして、ここまで曲を書き続けさせてくれた望月さんに、感謝です
また、今日はほんとうに、ほんとうにたくさんのお客様にご来場いただきました、今日の演奏が素晴らしかったとすれば、そのうちのいくらかは、会場を(ほぼ)埋め尽くしたお客様の力によるのかもしれません
作曲家として、すべてのことが、望外の喜びでありました

でもね

まだ続くんですよ

 望月豪さんと、ソネット・プロジェクトを始めて7年。室内楽からマンドリンオーケストラまで、さまざまな編成で6つの作品をこのシリーズに作曲しました。ありがたいことに、それらはすでに多くの演奏者や団体によって演奏されつつあり、「マンドリンのための新しいレパートリーを作る」というこのプロジェクトの目標はある程度達成したのではないか、と私は思い始めていました。もう結構登ってきたぞ、と。……この演奏会を企画するまでは。
 まず、ここまで一緒に登ってきてくれた望月さんに、私は一番の感謝を送りたいと思います。それから、公募で集まってくれたたくさんのメンバーと、ゲストプレーヤーのみなさんに。みなさんの熱意がなければ今日の演奏会はありえなかった。望月さんと二人で始めたこのプロジェクトは、もはや二人のものではないと言うべきでしょう。そして、今日ここにお集まりのみなさまとともに、ソネット・プロジェクトは第2ステージに入ります。
 ……もう結構登ってきた、と思っていたのに、ふと仰ぎ見たら、まだまだ巨大な山脈の突端に取り付いたばかりのところだった……そんな気分です。いつかたどりつく山頂からの景色は、どんなだろう。
 私は、夢を見たいと思います。

壺井一歩