埼玉日記 2012年12月

埼玉日記


2012年12月

24日


紀尾井町サロンホール

極私的大大大待望のデュオであった「菅生千穂(クラリネット)&柏木薫(ピアノ)」による初リサイタル「《音の詩画集》vol.1」にて、新作「スウェーデン民謡による3つの小品」を初演していただいた
プログラムは他にブラームスなど
珠玉の、できれば秘めておきたくなるような厳選された小品を、そしてまさに秘めておきたくなるような演奏で、この日の会場はとっておきの秘密の音楽が共有されていた

「スウェーデン民謡による3つの小品」は、ピアノの柏木さんからずいぶん前に渡されていたスウェーデン歌曲集(スウェーデンの歌本[うたぼん])の中から4曲をピックアップして、それを題材に3楽章の作品に仕立て上げたものだ
それらの歌が実際にどんなふうに歌われているのか、その調査にYouTube が大活躍したことはここに記しておいてもいいだろう(新しい時代の新しい図書館)
そして、その曲がどんなふうに歌われているのか、を知ることは、その曲がどんなふうに愛されているのか、を知ることだった

ある曲は原曲のイメージに沿って、ある曲は大きくイメージを解体して、そうしてあくまでも新しい作品として、音楽を作り上げるのは結構楽しい

15日


六本木ソフトウィンドで PIAZZOLLA & TANGO NUEVO を聴く
Thomas Piercy(クラリネット)、河西麻希(サキソフォン)、田中美香(ピアノ)という個人的にとても嬉しいトリオ

8日


女声コーラス「渚」第4回演奏会を聴く
壺井編曲のキャンディーズ編曲集「年下の男の子」を取り上げていただきました

2日


ボッティチェリ・ギターカルテットを聴く
すばらしいアンサンブル

1日


マンドリンオーケストラ「リベルテ」の第9回定期演奏会
昨年も壺井の「抜忍アスタリスク」を取り上げていただきましたが、今回は、望月豪さんとの共同企画である「ソネットシリーズ」の第5番の初演

これまで、マンドリンは真っ白な画用紙を何枚も私に与えてくれた
そしてマンドリン音楽といろいろ関わる中で、その深い魅力とこれからの可能性を強く感じながら、残念に思うことにも少なからず遭遇している、と思っている
最近は私がそこに関わる意味と価値のようなものをぼんやりと考えることもあった

ソネットシリーズは、優しいつまずきの石になりたい、と思う

2012年      2013年
←11月  12月  1月→

日記の目次
Top page にもどる